TabNetとは?表形式データを扱うAIの仕組みと、競馬予想で使うときのポイント
TabNetは、表の形をしたデータ(表形式データ)を扱うために作られた、ディープラーニングのモデルです。Googleの研究者であるSercan Ö. Arık氏とTomas Pfister氏が提案し、2021年にAI分野の国際会議(AAAI)で発表されました(論文)。Tabnet競馬の次走予想も、このTabNetを使っています。
表形式データとは
行と列でできた、Excelのような形のデータです。競馬なら、1行が「1頭の1レース」で、列が次のような項目になります。
- 前走の着順、人気、着差
- 今回の距離、斤量、馬場状態
- 馬の年齢、出走数、前走からの間隔
Tabnet競馬のメインモデルは、このような項目を59個まとめて見て、着順ごとの確率を出します。
TabNetの特徴:段階ごとに「見る項目」を選ぶ
TabNetの特徴は、判断をいくつかの段階に分けて、段階ごとに「どの項目を重視するか」を選びながら進むことです。論文では、これを逐次的な注意(sequential attention)と呼んでいます。
- 見る項目は、入力ごとに変わります。馬によって、重視される項目が違ってくる仕組みです。
- 選ばれた項目の記録(マスク)を調べると、モデルがどの項目を手がかりにしたかを、ある程度たしかめられます。
「ある程度」と書いたのは、これが「その項目が結果の原因だった」という意味ではなく、「モデルがその項目を多く使った」という意味だからです。
向いていること、気をつけること
- 項目が多く、組み合わせで意味が決まるデータに向いています。データの加工を、比較的少なくできるとされています。
- 表形式データでは、勾配ブースティング(LightGBMやXGBoostなど)のような、決定木をもとにしたモデルが強いことを示す研究も多くあります。TabNetが、いつも勝つわけではありません。
- データの量が少ないと過学習しやすく、設定(ハイパーパラメータ)の調整が難しい面もあります。
確率の読み方の注意
モデルが出す確率は、「当たる割合」そのものとは限りません。「18%」と出た馬が、100回走って18回勝つとは限らない、ということです。確率が現実と合っているかを確かめる作業を、較正(キャリブレーション)といいます。
Tabnet競馬が、1つのモデルの数字だけでなく、オッズだけで作った基準のモデルと並べて見せているのは、このためです。差の読み方は、こちらの記事で説明しています。オッズから勝率の目安を出す方法は、こちらです。
まとめ
- TabNetは、表形式データのためのディープラーニングのモデルです
- 段階ごとに、見る項目を選びます。選ばれた項目を調べて、手がかりを得られます
- ただし万能ではなく、出てくる確率も、そのまま当たる割合とは限りません
次走予想で、実際に動かして確かめられます。
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